技術紹介
#01自律移動技術
自律移動技術とは
自律移動ロボットとは、人間が操縦するのではなく、搭載されたセンサを用いて自律的に動き回るロボットを指します。弊社は、大学発のテクノロジーを応用した独自の3D LiDARシステムをベースに、オフィスビルをはじめ、広大な空港内や、混雑したショッピングモールなどでも安全に自律移動を行えるロボットを開発しています。以下では、自律移動に関する弊社の技術を簡単に紹介します。
自律移動技術の強み
3D LiDAR
LiDAR (Light Detection and Ranging) とは、レーザー光を利用して周囲の環境の形状を高精度かつリアルタイムに測定するセンサーです。3D LiDARは周囲の歩行者や壁などの障害物の3次元形状を検出することができるため、ロボットが安全に自律移動を行うことができます。 SEQSENSE独自の3D LiDARシステムの最大の特徴は、その広い検出範囲にあります。さらに、SEQSENSEのロボットはその検出範囲にフィットするように形状がデザインされているため、センサーの死角がほとんどありません。加えて、高い測距精度と独自の障害物検出技術により、高さ数センチ程度の小さな障害物も発見して回避することができます。
SLAM
SLAM(Simultaneous Localization and Mapping) とは、ロボットが移動しながら環境の地図を自動的に生成する手法です。SEQSENSEのロボットは、前述の3D LiDARを使用してリアルタイムにSLAMを行い、自律移動に必要な地図を作成することができます。このSLAMテクノロジーを用いることで、非常に短時間でロボットを導入することが可能です。さらに、施設の改修は不要のため、手間をかけることなく導入ができます。
オンライン経路計画
オンライン経路計画とは、目的地を指定すると、そこに到達するまでの経路を自動的に計画する機能です。この機能により、SLAMによる地図作成のときに存在していなかった障害物や歩行者を回避しながら、安全かつ確実に自律移動を行うことができます。また、予め指定された巡回ルートを辿るだけでなく、任意の地点への移動が可能です。これにより、声かけのためにお客様へ近づいたり、未確認の物体を確認しに行くなど、柔軟なタスクを実行することができます。
#02エレベーター連動プラットフォーム
エレベーター連動プラットフォームとは
SEQSENSEは、ロボットがフロア移動をすることで、施設内をより広範囲で活動し効果的に作業をおこなえるようにするため、エレベーターメーカーやロボットメーカーを問わずに使用できるエレベーター連動プラットフォームの仕様を策定しました。
この仕様は、エレベーター制御盤との通信を⾏う無電圧接点信号の仕様、ロボットと通信するためのクラウドAPIの仕様、そしてこのプラットフォームを利⽤するために必要なロボットに求められる要件によって構成されています。
本仕様に基づくプラットフォームの実現により、施設はロボットごとに異なるエレベーター連動の仕組みを導入する必要がなくなります。
またロボットメーカーは異なる施設に導入する際に、都度の追加開発が不要となり、導入にかかる手間とコストを大幅に削減できることが期待されます。
SEQSENSEのエレベーター連動プラットフォーム仕様の強み
SEQSENSEのエレベーター連動プラットフォーム仕様は、レトロフィットに対応しながら最新の技術によるロボット連動機能を提供します。
- 制御盤改修の簡便化
- エレベーター制御盤との通信方式を共通の接点信号とすることにより、エレベーターメーカーへの仕様提供を画一化して改修が可能になります。 これにより、従来は改修案件ごとに検討が必要だった制御盤改修業務が大幅に効率化されます。
- 低コストな連動装置の提供
- 接点連動装置は単一仕様ベースで製造・供給できるため、サービスプロバイダは複数機種を製造する必要がありません。 これにより、製造・保守の効率が向上し、コスト削減が期待できます。
- ロボットのエレベーター連動対応コストの低減
- 本仕様によりAPIの共通化だけでなくエレベータの挙動についても共通化されます。 これにより連動機能開発のみでなく、導入時の動作確認等の手間も低減されます。
- 施設全体で統一された連動サービス
- 施設所有者は施設内に複数メーカのエレベーターがあっても一種類のエレベーター連動プラットフォームにより運用できます。 これにより、保守や異常時の対応を統一することができ、運用をシンプルかつ効率的に実現できます。